山田正紀 ゴースト

何かに惹かれるようにいつの間にかこの本を持ってレジに並んでいました。

ゴースト (講談社ノベルス ヤE- 8 創造士・俎凄一郎 第1部)
ゴースト (講談社ノベルス ヤE- 8 創造士・俎凄一郎 第1部)山田 正紀


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あらすじ

霧雨そぼ降る深夜,一方通行の道路で,霊柩車が消えるという。ケーキ・バイキングのさなかに毒殺された女,狭いビルの間にはさまれたまま死亡した少女,炎上する車に飛び込んだ男・・・。
都市伝説と異様な事件の多い蒼馬市の悪夢に,十年前に少年を轢き殺した男が事故の真相を追う中で搦めとられていく。

感想

なんといえばよいのでしょうか。最後まで読み通しても訳がわかりません。でも面白く引き込まれてしまいました。この辺がやはり山田正紀という作家のすごさでしょうか。
物語は何か夢の中の話のように進んでいきます。最初のメインの男から何を言っているのかよくわかりません。そのまま次の章では登場人物も状況もまったく違うものとなります。こんな感じで3つのまったく関係のないような出来事が夢か現実かあいまいなまま進んでいきます。それがいつの間にかひとつに収束されていくのですが,そのラストがなんとも・・・? 
そのうえタイトルにある「創造士・俎凄一郎」なる人物はまったく登場しません。会話の中で3度ほど名前が見られるだけで,どのような人物かほとんど謎です。そのうえ「創造士」なるものが何のことなのかはまったく触れられていません。
第1部となっているのですから今後も続編が書かれるのでしょうから,そちらを期待してみましょう。