野尻抱介 沈黙のフライバイ

久しぶりの更新がやっとできました。最近になりやっと落ち着いてきて,体調もぼちぼちというところで少しずつですが,本を読む余裕も出てきました。今回はリハビリも兼ねて,短編集のご紹介です。

沈黙のフライバイ
沈黙のフライバイ野尻 抱介

おすすめ平均
stars本年度ベスト1。
starsハードSF
starsヒーローでなく、ヒロインでなく。
starsこりゃ好きものです
stars地に足がついたscience fiction

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あらすじ

アンドロメダ方面を発信源とするなぞの優位信号が発見された。分析の結果,それが恒星間測位システムの信号であり,異性人の探査機が地球に向かっていることが明らかとなった。

感想

久しぶりの野尻抱介作品です。この人の作品の一番の推しは,主人公たちの明るさですね。どんな場面でも希望を忘れず前向きに立ち向かっていく姿勢は,読んでいて元気になることができます。
中でも一押しは「片道切符」 初の火星有人探査に挑むお話ですが,不慮の事故により中止命令が下されてしまいます。情勢的にこの後の有人探査は可能性が薄く,いつ再開されるかはわかりません。しかし探査船には帰りの燃料は準備されていません。この状態の中で乗員たちの下した決断は。
この他にも能天気さも感じられる,フロンティアスピリットあふれる作品が並んでおります。ハードSFではありますが,わりと読みやすく読後感も爽やかでありますのでぜひご一読を。