冲方丁 マルドゥック・ヴェロシティ2・3

2週間ほど前に残り2冊一気に読み終えたんですが,年末のどたばたで紹介がこんなに遅れてしまいました。3週連続刊行マルドゥック・ヴェロシティ完結です。

マルドゥック・ヴェロシティ 2
マルドゥック・ヴェロシティ 2
発行元:早川書房
価格:¥ 714
マルドゥック・ヴェロシティ 3
マルドゥック・ヴェロシティ 3
発行元:早川書房
価格:¥ 714
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あらすじ

クリストファー教授の指揮の元,マルドゥック市で新たな証人保護システム「マルドゥック・スクランブル09」の任務に従事するボイルドとウフコックたち。だが,都市政財界・法曹界までを巻き込む巨大な陰謀のなか待ち受けていたのは凄絶な運命のうねりであった。牙を剥いた都市システムの一人また一人と命を落としていく09メンバーたち。そしてボイルドもまた,大いなる虚無へと加速していくのであった。

感想

やはり予想通り読み始めると2冊一気に読み通してしまいました。試験後の採点の嵐の中,寮の泊まりのときに。ちょっと息抜きにと始めると後は採点なんぞはそっちのけ,翌日しっかりと寝不足でありました。
スピーディな展開に派手なアクション。そして幾重にも複雑に絡まった伏線。思いもよらぬ展開(正直あの人が3巻の初めで死んでしまうとは予想もしなかった)。そしてボイルドの大いなる虚無へと収束していくラストシーン。やはり,この作者はすごい!! 作品ごとに雰囲気は異なっているように思いますが,どのようなジャンルでもどのような文体でも読ませる力量は只者ではないです。さて,それではこの年末年始は「スクランブル」をもう一度読み直してみましょうか。また,違う魅力が発見されることでしょう。