山田正紀 神狩り2リッパー

神狩り 2 リッパー
神狩り 2 リッパー
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山田 正紀
徳間書店 (2005/03/19)
売り上げランキング: 20,906

あらすじ

20XX年10月某日緊急発進したF-2戦闘機が見た物は,巨大な天使達の編隊であった。
前作より29年,神と戦う者達が再びここ日本へと集結する。はたして神とは何なのか,そしてそれに立ち向かう者達の運命は・・・

感想

やっと読み上げました。これが今の正直な感想です。最初から飛ばしてくる圧倒的なイメージに飲み込まれながら,時代や舞台,語られている人物の視点が様々に入り乱れ,ついて行くのが精一杯。また,その間に語られる脳科学。ストーリィを楽しむ余裕もなく,何とか読み進めていくような状況でした。
それでも最終章になると,ここまでに語られてきた内容すべてが繋がり,いままで意味不明だった場面のすべてに納得がいってエンディングを迎えられるとは,さすがは山田正紀と思わされました。ただ,前作と続けて読んだのであまりの展開のギャップに面食らったことも事実です。
各書評などを見ているとあまり評判は・・・な様ですが,私も最初は「う〜む」と思ってました。しかしこの作品は1度読んだだけでは判断がつかないのでは? と考えるようになりました。私はあまり熟読をする方ではないので,何回も読んではまってた本というのも多くあります。(面倒で2度と読まない本も結構ありますが) この本も回数を重ねるうちにはまりそうな気配があります。
たしかに読者に優しい作品だとは思いません。続編ということで前作を呼んでないと分からんところも多くあります。かといって,続編と期待して読むと内容的にはほとんど関係のない様な気もします。ただ,山田正紀の久々のSFらしいSFですし,しっかりと読み込んで楽しんでいきたい作品だと思います。
さて今度は余裕を持って2度目に取りかかってみましょうか。