神林長平 麦撃機の飛ぶ空

あらすじ

戦いの惑星に降りた取材記者が体感する脅威の世界「射性」・唯一の糧である麦を武器に戦い続ける村と,運命に翻弄される青年「麦撃」。他,傑作ショートショート13編。神林長平が描く滅びと再生,人間の性。

感想

神林長平のエッセンスがつまりに詰まった13編。とりあえず目を引かれるのが各短編のタイトルです。表題からして「麦撃」です。何かわかるようなわからないようなタイトルです。慣れてない人はかなり面食らうのでは? この短編集ではあまり表には出てませんがこの人の作品は常に”言葉”が重要なテーマのひとつになってます。それが言葉遊びであったり,哲学的命題であったり色々な側面を見せますが。まあこの本を読んだだけではそんな事を思う事もないでしょうが(^^ゞ とりあえず,読みやすく入りやすい作品が多いので,この本に何かを感じた人はぜひ他の本も手にとって見てください。次に入りやすいのは「戦闘妖精・雪風」か「魂の駆動体」かな。おもいきって「小指の先の天使」ってのもありますが。この辺もまた暇を見つけて紹介します。ただ,この人の本は結構紹介しにくいんだな。今これを書いてて気づいたけど・・・

麦撃機の飛ぶ空
麦撃機の飛ぶ空
posted with amazlet at 05.07.07
神林長平
ヒヨコ舎 (2004/03/11)
売り上げランキング: 120,927