鯨統一郎 新・世界の七不思議

あらすじ

バーテンダー松永の供する酒肴に舌鼓を打ちつつ聴く宮田六郎と早乙女静香の歴史検証バトルは歴史に興味を持ち始めた若い頃のようにワクワクする体験だった。世界史の七つの不思議を俎上にのせ,常識を覆す新解釈を披露。奇想天外なデビュー作品『邪馬台国はどこですか?』の姉妹編

感想

前回に引き続き鯨統一郎の作品です。というか,この本を読んだから前のを思い出したともいえます。
前回の『邪馬台国はどこですか?』は日本史・中国史についての歴史物でしたが,今回は世界史ものです。ちょっと趣向を変えて主人公の宮田氏が全く知らない内容を聞くうちに真相(?)を解明していくという趣向です。まあ,二番煎じの感が無きにしもってとこですが,十分楽しんで読めました。あいかわらず,どっからこんな発想を持ってくるのかとても不思議です。ただ前作に比べちょっと結末が弱いかなって印象もあります。それでも,短編でこれだけ読ませる内容を詰め込むのは流石って感じです。
なかなかにネタも苦しいかもしれませんが,ぜひ次回作も読んでみたいところです。
インパクトではデビュー作には届かなくても,まったりといろんな歴史解釈を聴いてみたいところです。

新・世界の七不思議
新・世界の七不思議
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鯨 統一郎
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