日下部匡俊 ガーオイズの宴
前回に続いてロボット物のご紹介です。
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あらすじ
月面都市ニュートン・シティの壊滅を皮切りに、金属生命ティン=ドールの脅威が地球に吹き荒れる。危機に立ち向かうため、ゴコウ・テンガイらは戦闘巨大ロボット、ガーオイズで出撃するが。
感想
ちょっぴり70年代風味の巨大ロボット物です。作者もアイディアは20年ほど前から暖めていたとのこと。今風にはそこそこアレンジはされていますが,ベースはガンダム前後のTVアニメでしょう。巨大ロボットの必然性を何とかしようとしてはいるようですが,結局は「異星人の感性はよくわからん」ということにしてごまかしてみたりしています(^^) それでも,世界観もしっかりと構築されていそうですし,テンポのよい語り口でなかなか楽しく読むことができました。
ノベルズとしてはかなり分厚いですし,そのうえ本文は2段組でかなりのボリュームがありますが,ストーリィ的にはまだ序章というところでしょうか。張りまくった伏線はほとんど何にもわかっていません。この物語はこれで終わりということですが,ぜひ続編を期待したいところです。
ところでこの作者は,メインは「聖刻」シリーズだと思うんですが,時たま大長編の一部みたいなのが出版されます。*1結構設定も凝っていそうで,これから面白くなりそうだというところで1冊終わり,それっきりってイメージがあるので,こいつはぜひ同じ世界での話を期待したいところです。